ごん(@career_gon)です。
転職を考えてる人で、住宅購入も検討している人は、転職が先か、住宅の購入が先か悩みますよね。
昨今は住宅ローンも低金利が続いていて、金利上昇の局面にあると言われるものの、しばらくはこの金利水準が続きそうですし、また住宅ローン減税も延長になったことが住宅取得の背中を押してくれて、いち早く購入しよう!という気持ちも理解できます。
ただ、転職を考えているのであれば、転職そのものが大きなリスクになるため、住宅購入も慎重かつ計画的に進めたいものです。
私もかつて同じ悩みを持っていましたが、住宅の購入を検討している時に、希望する企業の求人を見つけたので転職を先に考えるようになり、住宅の購入を先延ばしにしました。
結局、その転職に成功し、それから勤続2年経過した時に住宅を購入しました。
今回は、そんな私が転職後の住宅購入について攻略法を解説します!
目次
転職前に住宅購入がいいの?
まずは、転職前に住宅を購入する場合について少し考えてみたいと思います。
住宅ローン審査においては明らかに有利
住宅ローンの審査という点では次の点から転職前が有利になる可能性が高いです。
- 安定した収入がある
- 勤続年数も3年以上と長い
住宅購入を考えられるくらいの人なので、もともと安定した収入もあって、今の仕事も長く続けられていることでしょうから、これらの条件を満たしている場合が多いと思います。
年収と借り入れ希望金額にもよりますが、銀行のローン審査で落ちることはないでしょう。また、勤続年数が長いと、ローン借入時の手数料や保証料も安くなる可能性が高いです。
しかし、メリットばかりではなく、転職を考えている場合はデメリットもあるので次に紹介します。
転職前に住宅購入する場合のデメリット
転職するより前に住宅購入する場合、次のデメリットは知っておいてください。
仕事選びの幅を狭めてしまうこと
住宅を先に購入してしまうと、通勤できる範囲内で転職先を探さなければならなくなります。
それは、仕事選びの幅を狭めてしまうリスクになります。
最近はコロナ禍で、全ての業務をリモートで行う先進企業もありますが、大多数はそんなところばかりではなく、また職種によっては出勤が必ず必要という場合も多いでしょう。
私の職場へ転職してきた同僚がこのパターンです。自宅から職場まで2時間以上かかっており、最初は一生懸命通っていましたが、さすがに毎日となると疲れてしまったようで、職場近くに単身赴任することにしたそうです。
せっかく購入した住宅で家族と一緒に暮らせないというのも考え物ですよね。
転職に成功する保証がない
住宅を先に購入した場合、転職する頃には住宅ローンの返済も始まっています。毎月決まった金額を支払わなければなりません。
問題は、転職前の年収によって返済金額や返済パターンを決めてしまっているので、仮に転職後に仕事に馴染めずに退職を考えてしまったり、それを我慢してストレスからうつ病になってしまったとかなるとローンの返済にも影響が及びそうです。
転職先や仕事内容もまだ分からないうちに長期のローンを組んでしまうことがリスクになります。
また、そのようにネガティブに考えてしまうと、失敗を恐れるあまり、転職へ踏み切る勇気を持てなくなってしまうかもしれません。結局、今の仕事を続けるという選択を取らざるをえなくなります。
それはとてももったいないことです。
一時的に年収がダウンすることに留意する
さすがに住宅ローンを背負っていると、転職先を決めるうえでは、年収も大きな決定要素の1つになるはずです。
だから、額面上は年収が下がる転職先をあえて選ぶことはしないでしょう。
しかし、転職後、特に1年以内は、年収が一時的に下がることが想定されます。
返済パターンでボーナス返済を選んでいる時は注意です。
転職直後というのは、ボーナスの査定期間に在籍していないため、出ても満額支給はなく寸志程度と思っていてください。その分を貯金などを切り崩して工面しなければなりません。
転職後に住宅購入がいいの?
転職を考えている場合、住宅の購入を待てるのであれば、私は絶対に転職後をおすすめします。
転職後、仕事に慣れてから、また住宅を検討するのでも遅くはないと思います。
ただし、ローンの借り入れ期間や金額にもよりますが、今が30代後半以上だとローン完済年齢も上がってしまうので、先に住宅を購入することも考えていいと思います。
転職後に住宅ローンの審査を受ける場合、前述のような心配は減りますが、転職直後はローン審査に影響することがあります。
だからこそ、転職してからすぐに住宅の購入を考えるのではなく、少なくとも1年以上は空けておかないと、どこの銀行のローン審査も通らない恐れがあります。
勤続年数をどの程度審査で見てくるかは銀行によるので、実際のタイミングについては仮審査をしてみての判断になるでしょう。
転職後に住宅購入を考えるべき人とは
特に、次の2つの条件に当てはまるような人は転職後に住宅購入をすべきです。
- 少なくとも住宅購入を2年以上は先送りに出来る人
- 転職後に年収アップが期待できる人
少なくとも住宅購入を2年以上は先送りに出来る人
住宅ローンでは、前年の年収(源泉徴収票の税込みの年収)で融資可能か審査がされるので、転職から2年程度は転職による年収ダウンの影響を受ける可能性があります。
また、住宅購入を考えるタイミングとして、銀行の金利も気にはなりますが、それ以上に家庭の事情もあるでしょう。
例えば、来年に子供が小学校へ入学するからそのタイミングで希望する学区にある住宅を購入したい人は厳しいかもしれません。
転職後に年収アップが期待できる人
年収が上がることで銀行からの融資額も増えますので、2年程度は購入を先延ばしに出来るのであれば、転職を先にすることで手の届かなかった物件も購入可能になります。
とにかく住宅ローンは借り入れ期間(35年)が長いので、無理なく返済できる金額に抑えるにしてもベースの年収が高くなれば今後の返済計画もしやすくなります。
転職後に住宅ローン審査を受けるうえで影響する要素
住宅ローンで審査に影響する要素は色々ありますが、転職に関係するものは「勤続年数」と「年収」だと思います。
私の場合、年齢の割に転職回数が多かったことがローン審査に影響するのでは?と思って不安を抱いていましたが、とあるネット銀行を除き、全ての銀行の仮審査、本審査に通過しました(仮審査は転職から1年半以降に、本審査は転職から2年以降に開始しました。)
従って、転職したことや、転職回数がローン審査で不利になることはほとんどの銀行で感じませんでした。
審査を受ける銀行によっては申し込みの段階で過去の経歴・職歴まで詳細に書かせたところもありましたが、ほとんどの銀行では経歴・職歴について聞かれることすらありませんでした。
やっぱり住宅ローンというのは、現在の勤務先の財務状況、勤続年数と年収を勘案し、返済能力がどれほどあるかということで融資可否が判断されます。
極端な例ですが、1年単位で転職を繰り返しているような場合では、安定した収入がなく、支払い能力を疑われて当然だと思いますが、正当な転職理由があって転職する分には説明が出来るので、転職によって不利になることはないと思います。
転職後に住宅ローン審査を通過させる3つのポイント
WEB申し込みは絶対しない
安易なWEBでの申し込みは控えましょう。
転職後は勤続年数や年収の面からも不利になりやすく、機械が自動で判断するWEB審査では不利に働く可能性が高いです。また、審査をする機関は審査の履歴を残しますので、住宅ローンは仮審査であっても闇雲にやればいいというわけではないようです。
私の場合、りそな銀行の住宅ローンを申し込もうとWEBから仮審査を申し込もうと考えましたが、直前でこのことに気づいて、窓口相談を予約して銀行員に話を聞いてもらいました。
銀行員からも同じことを言われ、もしもWEBで申し込みされていたら今回の仮審査は否決であったかもしれないと言われました。WEBで申し込んだ場合、転職の細かな事情が全く考慮されず、審査を受けることになりますから明らかな不利となります。
ネット銀行は諦めよう
私の場合、auじぶん銀行と住信SBIネット銀行を検討していました。
検討していた理由はもちろん金利の安さです。ネット銀行は店舗を持たない代わりにコストを抑えられるのでローンの金利を下げることができます。魅力の一つです。
一方で、ネット銀行は申し込み手続きも非常に煩雑で手間がかかるだけでなく、審査も厳しいことでも知られているので、あえて挑戦しなくてもいいでしょう。
ちなみに、私は「auじぶん銀行」の仮審査が否決だったことを書きましたが、ちょうど仮審査を申し込んだのが転職から約1年半が経過した頃でした。
私の職場の同僚に話をしたら、その同僚もauじぶん銀行の審査を受けていて無事に通過したと告げられました。否決に至った原因は開示されないので今となっては不明ですが、ひょっとすると借入希望金額と勤続年数のバランスで結論が下った可能性があると思いました。
給与明細を添える
先ほども書いたようにローン審査は源泉徴収の税込み年収をもとに総合的に判断されます。
転職によって年収が上がり、源泉徴収額のアップが見込めるのであれば、直近3カ月程度の給与明細も添えてアピールしてください。
給与明細にはその支払われた月時点における年間の累積年収が記載されています。
例えば、6月の給与明細に累積年収が300万円とあれば、半年後も300万円を受け取って、合計600万円くらいの見込み年収になると予測できます。
最後に
いかがでしたか。
人生100年時代と言われて久しいですが、ライフプランを考えるうえでは、何処で日々の暮らしを営むかも、何処で誰と仕事をするかも、どちらも優先したいですね。
住宅の購入はお金とも絡んできますから、転職を考えるのであれば、そのタイミングはよく考えるべきだと思います。