ごん(@career_gon)です。
面接というのは、決められた時間の中での一発勝負です。
何か言い残したことがあったとしても終わってからでは評価もされません。それが面接の常識です。終わった面接のことを振り返り、反省点を次の面接へ活かすことはできても、選考中の企業に対しては何も出来ないに等しいです。仕事に打ち込みながら、結果が届くのをひたすら待つだけです。
ところが、誰にでも出来る唯一の方法があります。ひょっとすると面接結果に影響を与えるかもしれません。それこそが、私がおすすめしたい「面接の御礼状」を書くということです。私が今の仕事に就くことができたのも、御礼状を書いたからだと思っています。
今回は、選考を突破する可能性を少しでも、いや1ミリでも高めたい人に向けて、面接の御礼状がもたらす効果を解説します。
これから面接を受けられる方、面接が終わって結果を待っている方、騙されたと思って試してみて下さい!
面接の御礼状が持つ魅力
そもそも御礼状とは?
そもそも「面接の御礼状とは何なのか?」という疑問に答えます。
御礼状というのは、面接をしてくれた面接官への感謝の気持ちを伝える文書です。
建前はその通りですが、本音を言うと、御礼に加えて、面接を受けたことで変わった自分の思いも添えて、選考を突破できるように企業側へ働きかけるものです。
ただ、ほとんどの人が御礼状を書いても面接結果は変わらないと思っています。事実としてそうかもしれませんが、最初から決めつけるのではなく、「ひょっとすると、結果に影響するかも知れない」くらいに気楽にやってみましょう。
基本的に面接後は、その結果をただひたすら待つだけです。選考を突破できる可能性が1ミリでも上がるならば、待ち時間を利用して、それに賭けてみるのも悪くないでしょう。
御礼状を出すことによるリスクはない
御礼状を出す行為は一般的ではないでしょう。企業も求めていませんし、大手の転職情報サイトでもノウハウとしてあまり取り上げていません。
だから、最初は「そんなことして逆に不利にならない?」と不安になると思います。
しかし、一般論になりますが、御礼をされて悪く思う人はいません。面接官にしても、自分が勤める会社のために時間を作って御礼状を書いてくれたことは嬉しいはずです。
つまり、御礼状が不合格リスクになることはないと思いますが、内容を勘違いすると即削除されてしまうかもしれません。
別に恥ずかしいことではない
御礼状を出すこと自体、何も恥ずかしいことはありません。素直な気持ちとして考えましょう。
面接後、わざわざ御礼状を出してくるような人は圧倒的少数なので、素直な気持ちは面接官にも届くはずです。
万一、結果が不合格であった時は、今後の人生でもう会うことがないと考えれば、恥ずかしさも無くなります。それよりも、条件が揃えば、人生を変えるほどの可能性を秘めたものです。
ダメ元でいいから試してみて
先に面接結果が言い渡されると、もう挽回は出来ません。天地がひっくり返るようなことが起きない限りは結果は覆りません。
しかし、面接結果が出される前なのであれば、御礼状を出すことで何か変化が起きるかもしれません。
結論は一つです。
ダメ元でもいいから試してみよう!
宝くじも買わなければ当選しません。それと同じで、出してみなければ何も変わりません。リスクは極力ないため、これ以上に失うものは何もありません。不合格を受けた時に「やっておくべきだった!」と後悔しても手遅れです。
御礼状を書く時の5つのルール
過度な期待はしないこと
御礼状の効果を過度に期待することはNGです。
やはり面接は面接の時間内で評価がなされるものです。あくまでも面接官に対する「感謝の気持ち」を述べることが表向きの目的です。
面接後すぐに作成する
面接結果は早ければ当日中に判明します。恐らく、平均しても2、3営業日で結果が出てしまいます。
御礼状は面接結果が判明するよりも前に提出する必要があります。
書き出しは早ければ早いほうがいいです。面接直後か面接当日の夜など、面接での記憶がまだ鮮明なうちに取り掛かりましょう。
Office Wordで作成し、メールでの送信で全く問題ありません。メール文面でも構いませんが、形に残るためWordファイルがベターです。
自分の言葉で述べる
人の言葉をそのまま並べただけの形式的な御礼状では気持ちは伝わりません。
自分の言葉で伝えるから意味があります。正直、形式的な御礼状なら提出しない方がマシです。狙った効果も期待できないでしょうし、ただただ相手(企業)の手を煩わせるだけです。
御礼状は、自分の言葉で書くからこそ、それが「感謝」の気持ちとして伝わるし、ひいては「入社意欲=志望度の高さ」として伝わります。
御礼状は自分の言葉で作成し、以下の要点を織り交ぜて頂くと良いと思います。
- 自分のために貴重な時間を作ってくれたことへの感謝
- 面接で高まった入社意欲や覚悟
- 面接で企業風土や雰囲気
- 面接官(上司になる方)の人柄や雰囲気
- 入社後に挑戦してみたい業務
- 入社後に活かせると考える自分の性格や強み
冗長にならず簡潔さを意識
ただ面接の御礼がしたいのであれば、別に書面である必要はありません。
何故ならば、面接で顔を合わせているわけですから退席する前に直接御礼の言葉を述べるだけで本来はそれで十分なはずです。
企業から何も求められたものではなく、転職したい側の一方的な都合です。
だからこそ、御礼状を出したところで100%読んでもらえる保証はありません。しかし、簡潔にまとまった御礼状であれば読んでもらえる可能性は高くなります。
一方、だらだらと長文でまとまりなく書かれた御礼状であれば誰も読む気にならないでしょう。面接官のことも考えてください。忙しい業務の合間に読んでくれるものだという意識で、その内容は簡潔で読み易くしましょう。相手に思いやりをもったボリュームであるべきです。
文字数としては、目安になりますがA41ページ程度にまとめるようにしましょう。
自己PRを盛り込みすぎない
御礼状は、職務経歴書でも、自己PRのための文書ではありません。
御礼を伝えながら、さりげなく自分を売り込むことを考えましょう。だから、一方的に自己PRを書いてしまえば、企業側も読む気にならないでしょう。「そんなの面接時間でにアピールしてよ!」となるに決まっています。弁解の余地無く、ごもっともです。
面接の御礼というのが大義名分となるので、自分のアピールはほとほどにしましょう。
御礼状が効果を発揮する条件
御礼状の基本が分かったところで、次は御礼状が効果を発揮する条件について解説します。
次の条件が揃うと、御礼状というのは効果を発揮します。
条件1:面接結果が判明する前に提出している
先ほども説明した通りです。御礼状を出すならば、結果が判明するよりも前に提出して下さい。
本当に感謝だけを伝えたいだけであれば、結果判明後でも遅くありませんが、本音はそうではありません。
御礼状を利用して「入社意欲が高いこと=志望度が高いこと」を企業側へアピールしたいわけです。提出するタイミングとしては、翌営業日くらいが理想です。遅くても3営業日以内でしょう。それよりも遅くなってしまうと面接結果が先に判明する可能性もあり、効果がさらに薄まります。
条件2:他の候補者との比較検討中である
企業の求人には、複数の候補者が参加し、同時に選考を受けています。
だから、企業は書類選考を突破した候補者全員と面接をし、比較検討をします。ほとんどの人が面接後に御礼状を出すことをしません。
正直、面倒臭いです。面接後にわざわざ御礼状を書こうとは普通は思いません。
他の候補者がやらないことをあえてするからこそ差が生まれます。評価が並んだ時こそ、御礼状が有利に働くのです。
御礼状を出すことで、企業へ「入社意欲が高い」ことをアピールしましょう。
条件3:その企業のカラーに合うこと
御礼状については、それがハマる企業もあれば、正直あまり期待できない企業もあるのも事実です。
その企業が持つカラー次第では、御礼状の効果に期待できるかもしれません。しかし、残念ながら次の企業は効果があまり期待できないかもしれません。
- 大企業
- 人気企業
大企業は採用業務がマニュアル化していますし、人気企業は応募が殺到し、候補者も多く残っている可能性が高いためです。
これらはあくまでも憶測に過ぎません。実際に、書いて提出してみないことには誰も答えは分かりません。
御礼状の捉え方は各社それぞれなので、手間はかかりますが、どんな企業であってもダメ元でいいから御礼状を書いてみるといいでしょう。
御礼状の効果が最大化する場面
ここまで御礼状が効果を発揮する3つの条件を紹介しました。
それでは、どのような時にその効果が最大化するのでしょうか。考察してみたいと思います。
他の候補者と評価が並んだ時こそ効果を発揮する
やはり御礼状が効果が最大化する場面は「他の候補者と評価が並んだ時」だと思います。
私がまさにそうでした。私と同じような年齢で、同じような職務経験を持った人がいて、その方と評価が並んだようです。御礼状を出したことで、入社意欲を示すことが出来、最終面接へ進むことが出来ました。
候補者同士が並んだ時は「入社意欲が高い人=内定を辞退せずに確実に入社を決めてくれる人」を上げたいと思うのも不思議ではありません。
確実に入社を決めてくれる候補者を上げたい
企業というのは、常々自社の業績へ貢献できる優秀な人を求めています。しかし、優秀な人というのは競合他社も欲しいはずです。そのため、内定を出した人が競合他社へ流れたというのはよく聞く話です。
企業にとっての採用のゴールとは、面接を行い、自社に合う人を探すことではありません。選考の結果、内定を出した人が入社を決めてくれなければ採用活動の意味がありません。
だからこそ、評価が並んだとしたら、確実に入社を決めてくれる人を次の選考へ進ませるようにします。
入社意欲が高いことも重要な評価ポイント
その企業が置かれている状況によっても変わるため、一概に言うことは難しいですが、中途採用において「入社意欲が高い人」は確実に評価を受けます。
入社意欲が高い人は、内定を出したら確実に入社を決めてくれますし、入社後の早期離職リスクも低いと言えると思います。企業からすれば内定辞退も、早期退職も、どちらもしてもらっては困るわけです。
これらによって、これまでに費やした採用コストが水の泡ですし、もう一度候補者探しからやり直しとなってしまいます。
その心配が少なくて済む入社意欲が高い人は企業側のニーズと一致した人と言えます。
入社意欲は態度に表れるもの
入社意欲は言葉では分かりません。それは、面接で聞いても全員が「御社が第一志望です」と答えるに決まっています。
だから、私は入社意欲は態度に表れるものだと思います。
今回の御礼状もその一つです。
だからこそ、他の候補者と評価が並んだ時こそ「御礼状」が人生を変えるほどの存在に化けることになるのです。
最後に
いかがでしたか。
面接後に御礼状を書く理由は表向きには感謝を表現するためです。ただ、それに加えて他の候補者よりも入社意欲がある=志望度が高いことをアピールすることができます。
それをすることで、他の候補者と並んだ時に、御礼状が威力を発揮することも伝えました。
転職活動では1次面接の突破が最大の難関に思います。だからこそ、面接後は御礼状を書いて、他の候補者よりも少しでも有利になるように積極的な行動を取りましょう。