内定を受けた後、その内定を受諾する前に年収や労働環境などの条件を内定先企業と交渉することは一般的です。
この記事で紹介する「通勤に関する条件」も交渉内容の一つですが、年収などと比べたら気にする方は少ないかもしれません。
通勤手当は多くの企業で提供されていますが、その範囲を高速代や特急券も含めて拡大することは可能なのでしょうか?実際に、私が経験した内定後の条件交渉を通じて、その結末を詳しくご紹介します。
通勤に関する手当
自宅から勤務先(職場)までの通勤にかかった費用(実費)は、よく通勤手当などで企業側が負担することが一般的です。私が過去に在籍したベンチャー企業でも通勤手当だけは整備されていたほどで、ありふれた手当の一つだと思います。
通勤手当は、多くの企業で提供される福利厚生の一環ですが、その具体的な内容や範囲は企業ごとに異なります。
通勤手当は、通勤者が通勤に要する実費をカバーするために支給されるもので、法的に義務付けられたものではありません。したがって、企業は通勤手当の支給額や対象経路を独自に設定できます。
通勤に有料道路や特急を利用できるか?
一般的な企業の答えは「否」です。
通勤に高速道路や新幹線、特急などの有料交通手段を利用する場合、その費用は通常、通勤手当の対象外です。
つまり、企業の通勤手当制度が高速代や特急券を含むことは、原則としてありません。ただし、例外的に、一部の企業は申告と認可のプロセスを経て、通勤手当にこれらの費用を含めることがあります。
何故、認められないのか
通勤手当に高速代や特急券を含めることは、企業にとって負担が増えるため、通常は行われません。また、通勤手当の支給において、既存社員との公平性を保つため、特別扱いされないことが原則です。
もしも、認めてしまえば、「何故、転職してきた○○さんだけ認めるのか?」と社内から不満の声が挙がってしまいます。
しかし、管理職など、会社からの期待値が高い役職に採用する場合、高速代や特急券を含む通勤手当を許可することがあります(実際に私の周りにいました)。
そのため、内定後の条件交渉において、通勤手当の範囲に関して交渉することは、一定の可能性があると考えていいと思います。
ちなみに、私自身も高速代について交渉してみましたが、やはり認められませんでした。
交渉のポイント
内定後の条件交渉は、入社前に行うのが一般的です。
入社後に交渉を行うことは難しい場合がありますので、注意が必要です。また、転職エージェントを通じて内定を受けた場合、担当コンサルタントに交渉のサポートを依頼することも考慮しましょう。
交渉が難しい場合、通勤手当のオプションを諦める代わりに、基本給の増額を提案することも一つの方法です。私自身、通勤手当では無いですが、似たような方法で基本給の増額に成功したことがありました。
基本給の増額は、通勤にかかる追加費用を補うために利用できます。他の条件交渉と組み合わせて、通勤環境を改善するための最適な解決策を模索しましょう。
最後に
いかがでしたか。
通勤手当は、新たな職場での快適な通勤環境を整えるために重要な要素です。
通勤時間を短縮し、ストレスを減らすために、内定後の条件交渉に積極的に取り組むことは、転職後の自分の生活の質を向上させる一歩となります。
通勤のストレスが原因で再転職とならないように、内定時にできる限りのことは交渉してみましょう。