面接を控えている人は、面接対策は順調でしょうか?
僕は面接前がいつも嫌いでした。
「やるぞ!」と思っても、仕事が忙しくて疲れて寝てしまったり、休日も面倒になって思うように進まなかったり、と面接対策は苦労しました。また、どんなに時間をかけて面接対策をしても面接前はやっぱり不安でした。
今、仕事が忙しかったりして思うように転職活動に時間を使えない人は大勢いると思います。面接の日が近づいているのに、面接対策が出来ないのは不安ですよね。また、焦りや苛立ちもあると思います。
今回は、忙しくて面接対策が思うようにできない人が、より少ない努力で最大の効果が得られるような面接対策法を考えてみます。
面接対策は“量”より“質”!時間がないのはライバルも同じ
転職面接は「対策にかけた時間=面接を突破できる可能性の高さ」ではありません。
いくら時間をかけたとしても面接対策として効果が薄いことばかりしていたら結果はついてきません。
転職は、現職に在職しながら行うことが一般的です。
他の応募者も基本的に仕事をしながら、空いた時間を利用して転職活動をしています。面接も1社だけでなく、何社か同時進行で受けます。転職活動はやっぱり大変です。
時間がないのは自分ひとりだけでなく、条件は他のライバルも同じということです。
だからこそ、より少ない時間でも効果がある対策を行い面接の合格を勝ち取りたいものです。
「面接を楽しむ気持ち」が合格を引き寄せる
面接の対策が思うように出来ないと不安や焦りばかりが膨らんでしまって、「面接なんかどうせうまくいくわけがない」と諦めてしまいます。
面接を受ける前から結果を悲観的に考える必要は全くありません。
面接の日を自分の都合だけで変えられるわけがないし、どう足掻いても面接の日はやってくるわけですから、不安や焦る気持ちを抑えて、逆に開き直ってしまうのです。
僕がおすすめしたいのは、「とにかく面接を楽しむ」ということです。
転職に成功して以前よりも生き生きとした自分の想像してみて下さい。面接官はひょっとすると将来の上司になる人たちかもしれません。転職先にはどんな人たちがいて、新しい仕事で何を実現したいか、と転職に成功した自分を想像し、モチベーションの源泉にします。
とにかく転職活動は楽しむ気持ちが大切です。さあ、少し肩の力を抜いてリラックスしてみましょう。
面接を突破する5つのヒント
① 見た目を良くする
「人は見た目が9割」と言われます。
それが正しいか、正しくはないかはさておき、面接では「見た目」も大事な評価ポイントです。
結局、面接官も人です。一目見て直感で判断します。受ける印象だけで態度を変える面接官もいました。こればかりは人にもともと備わってる能力なので理屈ではありません。
求職者と面接官は面接当日に初めて顔を合わせることになりますが、面接官は顔や表情、声や話し方、醸し出す雰囲気などから先入観を最初に持ってしまいます。
面接官に最初に持たれる印象、「第一印象」が大事になります。
「第一印象」を良くするために「見た目」を良くすることも対策になります。
見た目に直結するものは服装など面接当日に身に付けるものです。面接前日に確認するのではなく、早いうちから面接当日に着る服装などを考えておきましょう。
- 服装:サイズは合うか?クリーニングは必要ないか?アイロンは当たっているか?
- 靴:磨かれているか?汚れていないか?
- 鞄:ビジネス仕様の物か?年齢に合っているか?派手ではないか?
- 小物:ビジネス仕様の物か?色は似あっているか?派手ではないか?
場合によってはお金がかかってしまうかもしれませんが、即効性のある対策だと思います。
② 自己紹介はスラスラと話せるようにしておく
だいたいの面接では、まず最初に「自己紹介」するように指示されます。
僕が考えるに、面接序盤の自己紹介はウォーミングアップのようなものです。
自己紹介は、3分程度にまとめたロングバージョンと1分程度のショートバージョンの2種類を用意し、それぞれをスラスラと話せるようにします。
2種類を必要とする理由は、面接によっては1分以内とか制限時間が設けられることがあることと実際には面接官の反応を見ながらTPOを弁えて話す必要があるからです。面接官が退屈そうであれば短くするなど咄嗟の判断は必要かもしれません。
自己紹介を覚えるポイントですが、完全に丸暗記する必要はありません。少しぎこちないくらいが面接ではウケがいいし、完全に一語一句覚える方法だと一度頭が真っ白になってしまったらもう終わりです。要点だけを覚えて、後はうまいこと繋げていくようにすると良いと思います。
「自己紹介くらい余裕だ」と高を括っている人ほど案外痛い目を見ます。自己紹介は面接の序盤にありますので、最初で躓いてしまうと面接全体に影響する恐れがあります。
騙されたと思って面接当日までには自己紹介がスラスラと話せるように練習してみましょう。
自己紹介の効果
自己紹介の効果というのは絶大です。
まず、スラスラと言えるようにしておくことは面接に臨む自信にもなります。
また、もしも実際の面接で自己紹介をする機会がなかったとしても、スラスラと言えるようになったことで、頭の中が整理されて、過去の経験や自分自身の性格というものを客観的に認識できるようになります。
面接官の質問にも答えやすくなると思います。だから、自己紹介を言えるようにしておいて損はありません。
③ 転職理由・志望動機・自己PRに一貫性を持たせる
転職では、転職理由・志望動機・自己PRの一貫性がとても大事です。
転職では“転職理由”が軸となる
転職では、転職理由が軸となります。
転職面接をしているにも関わらず応募者の転職理由が気にならない面接官はいないとは言い切れませんが、ごく少数だと思います。僕は出会ったことがありません。
そもそも転職をすること自体は強制ではなく、個人の自由です。「別にやらなくてもいい転職を“何故”しようと思ったか」と転職を考えているきっかけが気になるのです。「“何故”現職のキャリアを捨てる覚悟をしてまで転職がしたいのか」と面接官は本音を知りたいのです。
転職面接では、このような転職理由は必ず聞かれますので、転職理由が“軸”となります。面接では沢山の質問をされますが、転職理由と矛盾が無いことが前提となります。
例えば、「キャリアップしたい」ことが転職理由なのに、「人間関係がうまくいっていない」ことがバレてしまうと、面接官としては「キャリアップは建前で、本音は人間関係がうまくいっていないから転職したいんじゃないの?逃げなのかな?」と考えてしまうのです。
志望動機と自己PRの本質
志望動機や自己PRも転職面接ではよく聞かれます。
志望動機と自己PRは転職理由と繋がっていて、一貫性があることが理想です。
転職の場合、新卒の総合職採用や一括採用と違い、求人票の内容をもとに職種やボジションありきで選考が進みます。
志望動機というのは「転職市場にある求人の中で“何故”その求人を選んだのか」の確認です。従って、新卒のように“企業”に視点を置くのではなく、求人票に書かれている“職種”や“ボジション”に置くべきです。
転職理由と結び付けて「“何故”その職種やポジションがしたいと思ったのか」や「入社後はその職種やポジションでどのようなことがしたいか」を伝えなければなりません。
自己PRというのは、志望動機と結び付けて、「その職種やボジションを自分がするとして、過去の経験や自分の性格のどの部分が生かせると思ったか」を面接官に伝えることです。
企業としても求人票で公開している職種やポジションをこなせる人が欲しいわけですから、企業側のニーズと一致すると面接での評価も高くなっていきます。
このように転職理由に始まり、志望動機、自己PRが繋がっていて、かつ一つの軸の上に並んで存在するイメージです。この3つに一貫性があることが転職面接では大きな武器となります。
僕の経験上、失敗する面接というのは、この軸がブレてしまって無理に挽回しようと焦ってしまい、咄嗟に思いついたようなことや言わなくてもいい評価を下げることを話してしまっています。また、必死に話しているうちに内容が段々と支離滅裂になり、面接官に不信感を抱かせてしまいます。
逆に、合格する面接ではこの軸が一切ブレません。どんな質問が来ても軸をもとにして答えるので一貫性があり、説得力が増していきます。
志望動機と自己PRはストレートに聞かれない
転職面接では、志望動機と自己PRを聞かれないこともあります。
しかし、それはストレートに聞かれないだけです。
志望動機については間接的に、遠回しに尋ねられることがあります。また、自己PRについては面接でされる質問のほとんどが結局は自己PRに繫がるものです。
いくら忙しくて時間がない人でも志望動機と自己PRについては転職理由と同様に考えておかなければなりません。
実際の面接では別にうまいことや面接官のウケがいい話をしないと合格しないわけではありません。本音と建前の使い分けは必要ですが、素直に思っていることを言葉にして伝えればいいと思います。
時間が許す限り、転職理由からの志望動機と自己PRについて、その流れと繋がり、一貫性を磨きあげてください。
④ 求人票と職務経歴書を読み返す
求人票は企業のニーズである
転職面接では、企業側のニーズ(例えば、求人票に記載のあった内容)を無視していては合格は掴めません。
転職面接というのは、企業側のニーズと自分が持つ過去の経験や今後のビジョンや方向性が一致しているかどうかの確認作業とも言えます。
そして、その企業の文化や社風に自分の性格面がマッチしていれば自分の持つ強みが応募先の企業でも再現性よく発揮できると考えられます。
面接の前に一度求人票を読み返してみてください。
ただし、求人票の中には内容が少なく具体性に欠ける求人票もあります。あまりにも内容が乏しい場合、転職エージェント経由で応募しているのであれば担当のコンサルタントに、転職サイトなどからの自由応募であれば求人票以上の情報を得ることは難しいので、逆質問で詳細を訪ねるというスタンスで進めるといいと思います。
面接は職務経歴書に沿って進められる
転職面接では基本的に職務経歴書に沿って質問がなされます。提出した職務経歴書は面接官の手元に置かれ、面接における重要な資料となります。
だから、面接の前に職務経歴書でどのようなことを書いたのか、しっかり読み返しておかないと、面接当日に「え?そんなこと書いてたっけ?」ということになりかねません。
そうはならないように提出した職務経歴書を読み返しておきましょう。
また、資格や語学力などの項目についても面接で不意に聞かれることがあります。
資格や語学力はそのスゴさを自慢するのではなく、なぜその資格を取ろうと思ったか、なぜ語学力が必要だと考えているのかという仕事に対する主体性をアピールできる大きなチャンスになります。
⑤ 逆質問を想定しておく
転職面接の対策において、はっきり言って想定質問に対する答えばかりを考えていても無駄ではないと思いますが、高い効果はあまり望めません。
何故ならば、実際の面接というのは想定通りには進まないからです。
もともと面接対策に十分な時間を使えるような人ならばともかく、ただでさえ時間がない人が初めから可能性が低いものに時間を使うくらいなら、まずは面接で必ず聞かれることに対して対策を講じる方が効果的だと思います。
面接の終盤になると、面接官から「何か質問はありませんか」と逆質問がされます。逆質問では最低でも1つか、2つくらいは質問ができるようにあらかじめ考えておかなければなりません。
逆質問では“数”よりも“質”が大事です。
「企業研究が不十分だから何も浮かばない」と放棄するのではなく、求人票を見てもいいし、その企業へ入社した後の自分を想像してみてもいいので、とにかく気になることがあれば逆質問で聞いてみましょう。
最後に
いかがでしたか。
忙しくて面接対策が十分に出来ないまま面接を受けるという人が少しでも良い結果になるように面接突破のための攻略法を書きました。
面接対策をする時は必ず声に出してみてください。メモだけを見て言えると思っていても、実際に声に出してみると案外言えないものです。声に出すだけで良い結果が得られるのであれば何も恥ずかしいことなんてありません。
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