転職市場において、転職回数が多い人が企業に敬遠されることは事実です。
企業側は、入社してから長期間にわたって活躍してもらいたいと考えるのは理解できます。転職回数が多い場合、「またすぐに辞めてしまうのでは?」という疑念が生まれやすく、不利になることがあります。
しかし、転職回数が多いからといって、次の理想の職場を見つけることが不可能だとは限りません。
では、どのようにして転職面接を成功させ、理想の職場にたどり着けるのでしょうか?この記事では、転職回数が多い人が転職の成功をつかむためのポイントを解説します。
転職回数の数字に惑わされない
転職回数の多さや少なさは、年齢によって一般的な目安が存在します。
しかし、それよりも多い転職回数であっても、適切な面接対策を行うことで面接を突破する可能性は十分にあります。
なぜなら、私自身の経験(転職回数4回)がそれを証明しています。転職回数が多い人が最初に直面する壁は、書類選考です。面接と異なり、書類選考では直接過去の転職歴やその理由を説明できません。
そのため、実際の転職回数や経験した企業数が評価の対象となることがあります。逆に言えば、書類選考を突破し、面接に進むチャンスを得た場合、企業は「転職回数は気になるが、経験とキャリアには問題がないだろう」と判断していると言えます。
これは転職回数の多い転職希望者にとって自信につながる要素です。
面接に進むことさえ出来れば、企業が気にしている転職回数の多さや、過去の転職理由と今回の転職理由の関連性を明確に説明し、それに納得してもらえたのであれば、他の候補者に負けることなく、面接を突破する可能性が高まります。
説得力のある転職理由を見つける方法
転職活動において、転職理由は非常に重要な要素です。
現在の仕事が安定し、不満がない場合、わざわざ転職を検討し、リスクを冒す理由を見つけるのは難しいです。
それでも、転職を望むのであれば、そこに何らかの事情があるからです。
そのため、企業も応募者の転職理由について詳しく知りたがります。転職回数が多い人の場合、面接で転職理由に関する質問が集中的に行われることがあります。
「また転職ですか?今回はどうしてですか?」といった具体的な転職理由について尋ねられます。
対策として、誰にでも理解できる説得力のある転職理由を用意することが不可欠です。
転職理由が説得力を持っていれば、転職回数の多さはさほど問題視されません。対策の際に考慮すべきポイントは、自分自身の中でブレない価値観や信念を伝え、これまでのキャリアとの関連性と一貫性を示すことだと思います。
ブレない価値観とは、新卒から現職までの経歴で大切にしてきたものや、仕事を通じて抱いてきた価値観のことです。過去の経歴に一貫性がないように思えても、それぞれのキャリアに共通する要素を見つけ、それをブレない軸として強調することが大切です。
過去の転職歴を整合性のあるストーリーにする
面接官から今回の転職理由について質問を受けた後、過去の転職についても聞かれることがあります。
自分が過去にどのような企業や仕事を選んできたのか、その判断基準は一体何だったのか、学生時代の就職活動に遡って確認しておくといいと思います。
過去の転職について、面接官の納得を得るコツは「一貫性のあるストーリーを作ること」です。正直に言えば、面接官は他人の過去にあまり興味がありません。
それが本当であるかどうかや、ウソであるかについても気にしません。また、入社前に徹底的に調査されるわけでもありません。転職回数が多い人が面接で成功を収めるためには、企業が抱く「またすぐに辞めてしまうのではないか?」という疑念を払拭させる必要があります。
そのために有効なのが整合性の取れた「一貫性のあるストーリー」です。
このストーリーをしっかりと自分の言葉で表現できれば、面接をクリアする可能性が高まります。また、今回の転職理由もそのストーリーの延長にあるのであれば、より説得力が増し、自分の「ブレない軸」も強化されます。
面接官の難しい質問にどう答えるか
繰り返しになりますが、企業側の面接官も転職理由に興味を持っており、具体的で突っ込んだ質問、時には難しい質問を投げかけて、本音を引き出そうとします。
そこで、明らかなウソをついてしまうと、整合性がとれなくなり、企業側から追加の質問を呼び込みやすく、焦ってウソがばれることがあります。
ウソがばれると信頼性が損なわれ、面接を突破するのが難しくなります。
質問への対策として、2つのアプローチが役立つと思います。
①自分のブレない軸に沿って回答する
自分の信念や価値観に基づいて、これまでの転職ストーリーを確立しておきます。
過去の経験や転職歴、今回の転職理由がどのように自分の人生やキャリアと繋がっているかを考え、そのストーリーを脳内で映像化できるくらいまでイメージします。
面接で質問を受けた際には、その信念と価値観に基づいて、自分のストーリーを明確に語ることで、自信を持って伝えることができます。自分のブレない軸にしっかりと立ち返り、それを通じて面接官に一貫性と誠実さを伝えることが重要です。
➁質問の予想と準備
想定される質問についても予想し、あらかじめどう答えるかを考えておきます。あらかじめ考えておくことで、面接時に冷静に対応できます。
また、過去の転職や経歴についても詳細に答えられるように、質問の幅を広げて考えることが重要です。準備が整っていると、面接での自信が持てるようになり、焦ることなく質問に対応できるでしょう。
ただし、この対策というのは、回答を作成し、一語一句覚えて答えられるようにするトレーニングではありませんので注意してください!
最後に
いかがでしたか。
転職回数が多いからこそ、転職理由が対策の軸になると思います。
転職理由さえクリアできれば、あとは初めて転職する人や転職回数が少ない人と変わりなく、選考プロセスを進めることができると思います。
転職回数が多い人は、転職理由を詳しく聞かれると分かっているので、逆に対策を練りやすいかもしれません!
成功をお祈りしています!