ごんです。
就活では思い通りの結果にならないことも少なくありません。
憧れの○○で働くのが夢だったんです・・・
実は、○○の仕事をしたかったんです・・・
多くの人が同じような気持ちを持っていることでしょう。第一志望の会社に入社できる人はほんの一握りです。
私も学生時代から製薬メーカーでの新薬開発に携わることを夢見ていましたが、新薬メーカーはおろか、製薬業界関連の企業からも内定を得られず、最終的には安全策として応募した大手製紙メーカーへの入社となりました。そこでの仕事は、理想とは大きく異なっていました。
だから、就職先に対する不満や悩みから、新卒で入社した会社を辞めたいと思う気持ちには、深く共感することができます。
この記事では、そんな新卒者が直面する転職活動の悩みについて、私の実体験をもとに解説しています。
このブログでは、転職活動に関する有益な情報を読者の皆様に発信しようと日々努力しています。この記事が少しでも誰かのためになったのであれば光栄です。
目次
1年未満でも転職は可能
結論を言うと、新卒から1年未満でも転職は可能です。
私の場合、入社から半年が経過した頃に転職を真剣に考え始めました。それから転職活動を始め、徐々にギアを上げていき、翌年5月末で退職し、6月から新しい職場への転職を果たしました。新卒入社した会社の在籍期間は、たった1年2ヵ月です。
転職と聞くと、経験豊富な人がするイメージを持たれるかもしれませんが、企業は様々な属性の人材を求めています。社会人経験が浅いからといって敬遠されることもなく、企業もそれを理解したうえで採用しています。
「第二新卒」とは、新卒入社後3年以内に退職する人々のことです。第二新卒は、一般的なビジネスマナーや社会人としての基礎が備わっていて、新卒と年齢が近いため、同じように高いポテンシャルが期待され、優秀な若手を育成していきたい企業にとっては貴重な人材となります。
厚生労働省の統計データでは、新卒者の約30%が入社後3年以内に離職しており、第二新卒での転職が一般的になっています。
勤続期間は1年くらいがちょうどいい
理論的には、勤続期間に関係なく転職は可能です。
それでも、入社して間もない数日から数ヶ月で退職することはおすすめできません。そのような場合、正当な理由がなければ、転職活動において不利になる可能性があります。
どの職場でも、最初は慣れるまで時間がかかりますし、上司や同僚との人間関係を築くにも一朝一夕にはいきません。感情的に退職を決めてしまうと、後になって後悔することになるかもしれません。
しかし、「石の上にも三年」と言うように、ただ耐え忍ぶことが最善とも思いません。職場や仕事に対する不満を抱えながら、時間が過ぎていくことも望ましくないです。
仕事というのは、長い時間を共にするものです。自分が本当にやりたいことを仕事にするべきだと思います。
私が退職を決めた時、上司から「3年は続けよう」と引き留められましたが、同じ3年を過ごすなら、将来のキャリアパスを意識した自分自身にとって適した環境で過ごすべきだと思います。
特に、私のようにキャリアチェンジを考えているのであれば、早めの転職が望ましいと思います。全体的に見て、少なくとも半年、理想的には1年くらいが適切な転職のタイミングだと思います。
仕事が辛い場合は「すぐに辞める」
現代では、働き方改革やコンプライアンスの意識が高まっていますが、それでも過度な残業やパワーハラスメントによる心身の疲労が私生活に悪影響を及ぼすことがあります。
そのような状況では、1年などの期間を待たずに、早めに転職を検討することが賢明かもしれません。
同じ企業内で部署異動することも可能ですが、その企業に属している限り、また同じ問題に直面するかもしれません。早めに決断を下す勇気も必要です。
また、最近では「会社がホワイト過ぎる」という問題もあります。職場環境が良すぎて成長の機会が減少し、それが将来への不安となり退職に至るケースです。国際競争力が低下している日本では、このような状況が未来永劫に続く保証はありません。そのような不安がストレスになる場合、転職を考えるのも一つの選択肢です。
20代の若手社員にとって、この貴重な時期にどこで何を学び、どのような経験を積むかは、将来のキャリアに大きな影響を与えます。20代で複雑な課題に挑戦し、論理的思考や問題解決能力を鍛える経験を積めるかが重要だと思います。
転職は「転職理由」が大事
一般的には、どんな会社でも、入社後に短期間で退職する決断は容易ではありません。
面接官は間違いなく、この点に関心を持つと思います。それから、転職後に同じように退職されると困るため、本音を知るために転職理由を詳しく尋ねます。
転職活動を成功させるには、この転職理由がとても大事です。面接官を納得させるためには、誠実で、説得力のある理由が必要です。
しかし、新卒から1年程度では、なかなか面接官を納得させる理由を見つけるのが難しい場合があります。
結局、自分の素直で正直な気持ちを伝えることが最も重要です。
不自然に美辞麗句を並べたり、取り繕ったような転職理由は、聞こえはいいかもしれませんが、不誠実に感じられ、本心が伝わらないと思います。
新卒での就職活動に失敗したのであれば、その理由を正直に話し、「なぜ失敗したのか」を分析し、自分を客観的に評価することが大切です。その時から成長したことを根拠をもって示すことができれば、面接官はあなたの高いポテンシャルを感じると思います。
そして、「どうしても○○がしたい」という強い意志と情熱があるなら、それも評価されるはずです。転職面接は嘘で切り抜けるほど甘くはないので、素直に自分の気持ちを伝えることが最良だと思います。
転職を成功させる4つのポイント
①自信を捨てて、素直さを見せる
新卒1年目の場合、自信過剰にならず、先輩や上司の意見を素直に受け入れる姿勢が大切です。
自分では「一人前」だと思っていても、世間一般からすれば「まだ半人前」であるという認識です。
そうした状況で転職する場合、新しい職場でも多くを学び、謙虚で柔軟な姿勢を持つことが評価されます。就職活動に失敗したことを早めに受け入れ、プライドを捨て、再びゼロから始める覚悟があることを伝えます。
②どんな職場でも学ぶことはある
どの職場や仕事においても、学びの機会があるという視座は重要です。
自分の成長のために、入社1年目はどんな小さな仕事でも真剣に取り組み、多角的にスキルを磨く姿勢を持ち続けることが大切です。
私の場合、新卒の会社と転職した会社では業界から異なるため、仕事で共通する部分はほとんどありませんでした。それでも、最初の会社では上司や同僚との関わり方、報告・連絡・相談という社会人としての基礎を学びました。特許出願も経験しました。
職場に対して不満が大きいほど、「何も学ぶことがない、早く辞めたい」と感じるかもしれませんが、せっかく学ぶ機会があるのに、それを拒むような人材を求める会社はありません。
積極的に学び、成長の糧とする姿勢が重要であり、学ぶ姿勢を持ち続ける人とそうでない人の違いは、転職面接で明らかになると思います。
③将来ビジョンを決めて、それに向けて努力する
自分のキャリア目標を明確にし、その目標に向かって計画的に行動することが重要です。
転職は手段であり、自分自身の人生のビジョンに近づくためのステップだと捉えましょう。
例えば、海外で働きたいという明確な目標があるにも関わらず、英語などの語学力を鍛える努力をしない人は説得力がありません。目標を叶えるつもりがあるなら、それに向かって努力する姿勢が重要です。
④教育環境や自己成長できる環境を見極める
転職先が自己成長を支援する環境であるかを見極めることが大切です。
研修制度やメンター制度が充実しているか、自分のスキルを伸ばせる機会があるかを確認しましょう。
私の場合、最初の転職で大企業からベンチャー企業に転職しました。
大手企業とは真逆で、研修制度など一切整っておらず、劣悪な環境に身を置きましが、スキルや経験が足りなくても責任のある仕事を任せてもらえたおかげで、自分自身を大きく成長させることができました。その経験が後の転職にも影響していると思います。
私のように我が道を切り開くタイプはベンチャー企業やスタートアップのような環境にフィットすると思いますし、敷かれたレールを走りたいタイプであれば教育環境の整った大企業がおすすめです。
転職活動が上手くいかない時の対処法
実際に第二新卒を対象とする求人は存在しますが、自分に適した求人を見つけるのは容易ではありません。
なぜなら、転職市場の多くの求人は経験者を対象としており、第二新卒者が求める「経験不問」や「未経験者歓迎」の求人の中から自分自身にマッチしたものを探すのが難しいのが実情です。
このように応募の段階で転職活動が停滞している場合、以下の方法で問題を解決できます。
①第二新卒に強い転職サイトや転職エージェントを使う
自然なことですが、応募者の見込みがあるところに企業からの求人は集まります。
つまり、第二新卒者が多く登録している転職サイトや転職エージェントは、第二新卒向けの求人が集まるということです。
そのようなサービスは企業からの信頼も厚く、リピート率も高いです。
企業の行動心理を理解し、現在利用している転職サイトや転職エージェントとは別に、第二新卒に特化したサービスを利用して、自分に合った求人を見つけることを試してみて下さい。
②既卒で新卒を受け直す
もしも、応募資格がなかったり、希望する求人が見つからない場合、既卒として新卒ポジションに再応募することは一つの選択肢です。
一部の企業では、新卒の応募条件を「30歳未満」または「既卒者も応募可能」としています。新卒向けの就職活動情報サイトで検索してみることをおすすめします。ただし、このような企業の絶対数はまだまだ少ないかもしれません。
私もこの方法を実践していました。仕事は辞めず、転職活動を行いながら、学生と一緒に就職活動をしました。その際、積水メディカルやシスメックスなどの企業に応募しました。
ただし、既卒者でも応募可能な求人であっても、職務経験があった場合、応募不可となることもあります。応募前に条件に合致しているかをよく確認しましょう。
③現職に留まる
仕事を続けている以上、転職しなくても生活に支障は出ません。
希望のポジションでないにも関わらず、一度転職してしまうと後戻りはできません。現実的に応募可能な求人が、どれも自分に合わない業界、職種、仕事だと感じた場合は現職に留まるという決断も賢明だと思います。
リスクを犯してまで転職する必要はなく、職歴に傷がつくと、次の転職に不利になる可能性もあります。
転職活動がうまくいかない場合は、現職に留まりながらスキルや経験を積むことも一つの選択肢です。現在の仕事で新しいことに挑戦し、成長の機会を確保することで、将来的な転職活動に向けて準備を進めることができます。
④小さくステップアップ
高い目標をいきなり目指すのも一つの方法ですが、小さなステップで徐々にキャリアを積み上げ、数年後に目標を達成する戦略もあります。特に第二新卒の場合は、この方法が王道と言えるかもしれません。
私自身、未経験からいきなり「製薬メーカー」で医薬品開発の仕事に就くことは難しいと考えていました。そこで、最初の転職では製薬業界に入ることを目標にしました。結果として、製薬ベンチャーに入社し、そこで経験を積んだおかげで、次の転職では経験者として憧れの製薬メーカーに入社することができました。
第二新卒者にとって、希望する企業の求人を見つけることは稀で、多くの求人は「名前も聞いたことが無い会社」かもしれません。短期間での成功を目指すのではなく、数年かけて段階的にステップアップし、最終的に目標を達成する方が現実的なアプローチだと思います。
まとめ
いかがでしたか。
以下に、この記事の内容をまとめたいと思います。
- 新卒1年未満でも転職は可能で、早い方がキャリアチェンジに有利。
- 少なくとも半年、理想的には1年くらい現職に勤めるのが望ましい。
- 仕事がつらい場合は早めに転職を考えるべきで、転職理由は誠実に伝えることが重要。
- どの職場でも学ぶ姿勢が評価され、キャリア目標を明確にして努力することが大切。
- 転職活動が上手くいかない場合は、20代や第二新卒向けの転職サイトやエージェントを活用し、現職でスキルを積む選択肢もある。