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【バイオ・製薬業界への転職】製薬メーカーってどうなの?非製薬から転職してわかったこと8選

ごん(@career_gon)です。

普段、私は新薬メーカーでバイオ医薬品に関連する業務に従事しており、微力ながら新薬開発の一翼を担っております。

私自身、バイオ系出身で、母が看護師だったこともあり、医療や製薬への憧れは学生時代から強くありました。

私の場合、最初は全くの畑違いで、そこからキャリアをスタートさせましたが、いつかは製薬メーカーへ入ってやろう!と思い、転職によってキャリアを鍛え、4回目の転職で夢を叶えることができました。

その過去があるからこそ、私と同じように転職で製薬業界を目指す人にはその夢を実現できるように全力で応援したいと思っています。

今回は、実際に製薬メーカーへ転職してみて分かったことを率直に書いてみます。参考になれば幸いです。

※ 個人の感想になりますが、同業他社に勤める友人・知人からの声も含めています。

製薬メーカーはこんなところだった

製薬メーカーと言っても、仕事の幅が広く、専門性や語学力など、高い能力やスキルを持った人しか転職できない、異業界・異業種からでは難しいと思っていました。

しかし、それはいきなり製薬メーカーの要職へ就こうとするからであって、私のように他社でステップアップしながら製薬メーカーへ転職することもできますから参考にしてください。

私が挙げた8つについて先に示しますので、気になったところだけでも読んでみてください。

  1. 周りの社員がやりがいと誇りに溢れている
  2. 高い倫理観と誠実さが求められる
  3. 周りが優秀で刺激的な職場である
  4. 個人の力よりもチームワーク重視
  5. グローバルである
  6. 今後多様な人材が活躍していく
  7. 年収アップが期待できる
  8. 他社でも通用するスキルが手に入る

周りの社員がやりがいと誇りに溢れている

やりがいある仕事、誇りある仕事というのは、製薬メーカーに限ったことではありませんし、同じ製薬メーカーでも会社によるところがあるとは思います。

私が所属するメーカーでは特に感じます。

医薬品に関わる仕事というのは「人の生命に関わる仕事」であると言えます。

大げさかもしれませんが、仕事での一つ一つの判断が患者さんの生命に関わっており、やはりその責任には重みがあります。

その反面、それがやりがいでもあり、誇りにもなる仕事だと思います。

生活の為に、仕方なく働いている人も世の中にいる中で、自分の仕事にやりがいを持ち、誇りに思えるということは幸せなことだと思います。

高い倫理観と誠実さが求められる

2020年、業界を震撼させたのが小林化工が起こした睡眠薬混入の事件です。残念ながら死亡例も見つかり、小林化工は医薬品の製造販売業から撤退を余儀なくされました。

この事例でも分かるように医薬品というは、どう考えても「人の生命」に関わる重大な影響を与える製品です。

製薬メーカーで働くうえでは、どのような職種、例えば直接関係しない総務・人事・経理のようなスタッフ職であっても、人の命に関わる医薬品を扱っていることを意識しなければなりません。

だからこそ、仕事において何か判断をする時には高い倫理観と誠実さが求められます

そのため、製薬メーカーの人は真面目な人が多いです。普段はユーモアに溢れ、個性的でひょうきんな人でも仕事になれば人格が変わったかのように真面目です。

また、他の業界と比べて強く感じることは、データの管理や品質に対する考え方がかなり厳しいという点です。医薬品を販売して、お金を貰っている以上は、その責任以上の仕事をしなければなりません。

データ改竄なんていうのが見つかれば、待ったなしで業界から通報される。そんな世界です。

自分自身を守ることしか考えられない人にはできません。

周りが優秀で、刺激的な職場である

製薬メーカーと言えど、本当に色々な人がいます。

しかし、総じて言えることは優秀な人がとても多いということです。

なので、職場環境としては刺激的です。

まず、学歴に関して言えば、特に新卒の生え抜き社員の出身大学の偏差値は高い傾向にあります。

会社によって多少のばらつきはありますが、研究や開発では旧帝以上の理系学部、または国立大学の薬学部出身者が目立ちます。

研究では、上流工程になれば博士の学位を持った人の割合も高くなります。研究の下流工程や開発には修士もいますが、学部卒は滅多にいません。ただ、転職となれば、学歴も見られますが、それよりも職務経験、能力・スキルが評価されるので、学部卒でも可能性がないわけではないと思います。

まとめると、周りの社員は論理的な思考能力はもちろん、問題の発見力や解決力、主体性を備えた人が多いです。技術革新が比較的早い業界でもあるので、新しい知見や技術を吸収しようと成長意欲が高い人も多いです。

社内に優秀な人が多いことは刺激的ですが、そういう人たちと切磋琢磨していくということは、入社後も常に勉強していかないと追いつけないどころか、どんどん差が開いていきます。

個人の力よりもチームワーク重視

一つの医薬品が生み出され、実際に患者さんのもとに届いて使われるようになるまでには様々な職種の人が関わります。

それもそのはずで、医薬品の開発には莫大なコストと期間が必要です。

製薬メーカーの仕事は、分業制になっており、決められた研究開発に戦略に沿って、一人一人が力を結集し、チームワークが発揮しながら一つの医薬品を育て上げていきます。

医薬品に関しては言えば、上流から下流まで携わることは不可能で、例えば一人の研究者が臨床試験して、製造販売承認を取得して・・・ということはなく、開発ステージが上がれば開発部門に受け渡します。

会社全体が一つのチームであるというイメージです。

従って、自分一人が好き勝手して、チームワークを乱してしまえば、会社全体の生産性やスピードが落ちてしまいいち早く医薬品を患者さんに届けることができなくなります。

グローバルである

今、製薬業界全体が企業と個人の各レベルでグローバルへの対応に迫られています。

進んでいるメーカーはグローバルが当たり前になっていますし、まだこれからというところも、グローバルで存在感を発揮していかなければ淘汰されていく状況です。

従って、ほとんどの製薬メーカーでは持続的な成長のため、海外の製薬メーカーやバイオベンチャーと提携して、新薬の開発や販売に関わるライセンス、研究や生産に関する基礎技術を導入したり、逆に自社開発した医薬品を海外で販売するなど、海外の製薬メーカーなどと提携したり、買収したりととにかく海外進出に力を入れています。

こうした背景もあって、製薬メーカーで働くには英語に抵抗があると厳しいです。

英語はできないよりもできるに越したことがありません。会社によっては職種は限定されますが、入社時にビジネスレベルの英語力がないと仕事に就けないケースもあります。

製薬メーカーが即戦力として中途を採用する時には英語に関する経験や能力を見ます。

外資系(日本法人)の製薬メーカーよりも国内の製薬メーカーの方が入社時点の英語力を重視する傾向があります。

転職活動ではTOEICのスコアなどを気にしてしまいがちですが、ペーパーテストよりも実務経験がより重視されます。

製薬業界への転職を考えている人は、どんな些細なことでもいいので、現職までの職務経歴の中で英語を使って仕事をした経験が少しでもあれば職務経歴書に具体的に記載しておきましょう。

今後多様な人材が活躍していく

会社によるところがありますが、製薬メーカーは離職率が低いのも特徴だと思います。

社内は新卒の生え抜き社員の率が圧倒的に多いです。従って、転職で入社すると最初は疎外感を感じるかもしれませんが、今後は製薬メーカーでも中途採用者が増えていくと思います。

その背景には製薬業界が置かれている環境が影響しています。

特に、近年の製薬業界では医薬品自体の構造や作用機序、治療方法が多様化しており、製薬メーカーは今変革を迎えようとしています。

製薬メーカーの仕事では、これまでにない職種やポジションが生まれ、その経験やスキルを持った人材を社外から集めようと動き出しています。

今後は非製薬からの転職者が増えていき、活躍の機会がますます増えていくと思います。

特に、機械学習やビッグデータなど今後の創薬における基盤技術になるかもしれない新技術に対して明るい技術者の採用も始まっており、大手を中心に今後ますます需要は伸びていくと思います。

年収アップが見込める

年収についても製薬メーカーは好待遇なところが多いです。

実際、私も製薬メーカーへ転職してから年収が上がりました。

年収が高いということは、社員全体のモチベーションの維持や職場の活気へ繋がっていきます。

そのような職場環境であれば、生き生きと働くことができ、仕事の質も上がるという好循環が生まれやすいです。

他社でも通用するスキルが手に入る

製薬業界の職種の多くは専門性が要求されます。

万一、将来において所属する企業が財務的に難しくなり、リストラなどの不運に見舞われたとしても、専門性が高いので別の製薬メーカーへ転職することも出来ます。

製薬業界はグローバル化が進んでおり、規制や制限などのルールが国際調和されていますので、伝統的なザ・日本企業に長年勤めてきた人にありがちな「他社でも通用するスキルがない」という状況が生まれにくいです。

専門性が高い環境に身を置いているということが将来の安心にも繋がっています。

最後に

いかがでしたか。

製薬メーカーについて、様々な角度や切り口で書いてみました。

しかし、製薬業界では一部の製薬メーカー(エーザイ、協和キリン、鳥居薬品など)でリストラや希望退職者を募るところもあるのも事実です。

実際、創薬には膨大なコストと数年単位の長い開発期間がかかるうえ、それなのに新薬が生み出せるかどうかの保障はどこにもありません。研究開発に十分な予算を持てず、体力がない製薬メーカーは今後ますます淘汰されていくと言われており、業界としても生き残りをかけた勝負となっています。

製薬メーカーへの転職を考えている人は入社する企業の見極めというのが大事になっています。

経営戦略やパイプラインなどを参考に将来、その企業がどうなるかを予測し、転職をするならば成長企業を選ばないと将来どうなるか分かりません。成長企業でも将来においても成長を続けられるかどうかは分かりません。

製薬メーカーは魅力的な面もありますが、そういう怖さもあります。

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